スノーボードを始めたばかりの方にとって、ボード・ブーツ・ビンディングの3点セットの中でも特に難しく感じるのが「ビンディングの取り付け」ではないでしょうか?
実はこの工程、ただビスを締めるだけではなく、ライディングスタイルや体格、スタンスの好みによって調整が必要な“滑り心地の要”とも言える重要な作業です。
本記事では、スノーボード歴20年以上・道具にも精通した筆者が、初心者の方にもわかりやすく、かつプロの視点で失敗しないビンディングの取り付け方法を解説します。
▼ ビンディング取り付け前の準備
まずは正しい取り付けをするために、以下の道具と情報を揃えておきましょう。
【用意するもの】
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スノーボード
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ビンディング(左右確認)
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プラスドライバー(サイズ#3推奨)
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自分のスタンス情報(レギュラー or グーフィー、スタンス幅、角度)
【事前に知っておくこと】
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レギュラースタンス:左足前(右利きが多い)
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グーフィースタンス:右足前(左利きが多い)
どちらが自分に合っているかわからない場合は、スケートボードを乗る際の前足や、走り出すときの踏み込み足などから判断できます。
▼ ステップ①:スタンス幅を決める
スタンス幅とは、ビンディングとビンディングの間隔のことです。適切な幅は身長×0.3〜0.4が目安ですが、初心者であれば肩幅よりやや広めが安定して立ちやすいでしょう。
たとえば、身長170cmの方なら50〜60cm程度が目安です。
【プロの視点:スタンス幅の広さによる違い】
● スタンス幅を広くした場合
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メリット
・ライディング中の安定感が増す
・低重心になりやすく、踏み込みやすい -
デメリット
・足や腰への負担が大きくなりやすい
・細かい動きにやや不向き -
おすすめスタイル
→ グラトリ(グラウンドトリック)やパーク系ライディングに適しています。着地時の安定性が求められるトリックには有利です。
● スタンス幅を狭くした場合
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メリット
・板に力が伝わりやすく、反応が良い
・ターンやエッジ操作がしやすい -
デメリット
・安定性がやや下がり、バランスを崩しやすい
・慣れないとコントロールが難しい -
おすすめスタイル
→ フリーランやジャンプ主体の滑りにおすすめ。カービングなどで機敏なエッジ操作を重視する方に向いています。
▼ ステップ②:アングル(角度)を決める
アングルとは、ビンディングのつま先の方向を何度にするかを示すものです。ディスクプレートに刻まれている数字を基に角度を決定します。
【初心者におすすめの基本アングル】
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前足:+15°
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後足:0°〜−6°(やや開くのが“ダックスタンス”)
ダックスタンスは足を“ハの字”に開くことで、前にも後ろにも滑りやすく、初心者のターン習得に最適です。
【プロの視点】
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グーフィーやレギュラーの違いで前後のアングルを逆に設定
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スタイルやトリックに応じて細かく調整(例:+18°/−9°など)
▼ ステップ③:ビンディングの位置を決める(センタリング)
ビンディングを取り付ける際は、ブーツをセットした状態で、つま先とカカトのバランスが中央にあるかを確認してください。
これが“センタリング”です。つま先やカカトが大きくはみ出していると、ターン時に引っかかって転倒のリスクが高まります。
【チェックポイント】
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ブーツを装着して、真上から見てバランスが均等か?
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ディスクプレートの位置や、ヒールカップの前後調整で微調整可能
▼ ステップ④:ディスクをネジで固定
ここまでの調整が済んだら、いよいよネジで固定します。
ビスは対角線上に、少しずつ均等に締めていくのがコツ。これにより、プレートが歪まずしっかりと固定されます。
【注意点】
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一気に締めすぎない(ネジ山の破損防止)
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滑走前には増し締めする(気温で緩む場合あり)
▼ ステップ⑤:滑走前の最終チェック
すべてのビスがしっかり固定されたら、次の点を確認しましょう。
【チェックリスト】
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ビンディングの左右は正しいか?
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スタンス幅とアングルは自分に合っているか?
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ネジに緩みはないか?
滑る前に1度、自宅でブーツを履いてビンディングに装着し、立ってみて違和感がないかを確認しておくと安心です。
▼ よくあるミスと対処法
【間違った足の位置に取り付けた】
→「L」「R」の表記を確認。逆だと非常に滑りにくいです。
【アングルがきつすぎてターンしにくい】
→一度+15°/−3°の基本設定に戻してから、少しずつ角度調整を。
【ブーツがボードからはみ出す】
→センタリングの見直し。ディスクの位置か、ビンディングサイズを確認。
▼ プロからのワンポイントアドバイス
初心者のうちは“自分のセッティングが正解かどうか”に不安を感じることが多いと思います。
そんな時はショップのスタッフや試乗会などでプロに相談するのがベストです。自分では気づけない改善ポイントがわかり、上達のスピードも格段に変わります。
また、シーズン前に自分で取り付け・調整ができるようになると、現地でのトラブル対応も可能になり、より安心してスノーボードを楽しめます。
▼ まとめ
スノーボードビンディングの取り付けは、ただビスを締めるだけの作業ではありません。
自分の体格や滑り方に合わせて最適なスタンス・アングルを見つけることが、上達への第一歩です。
一度自分に合ったセッティングを覚えれば、その後の調整もスムーズになります。
今回紹介した手順を参考に、自分だけの“最高のセッティング”を見つけてください!
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